【+R(リフォーム)】想いには想いで

みなさまこんにちは。
浜松市浜名区を中心に地域に愛されるデザイン工務店をめざし快適で自分らしく素敵に暮らせるお家づくりをしています。
ONE'S HOME +R の金原陽一です。
今回の+Rリフォームは “リメンバー Remember” がメインとなります。
新築工事とは一線を引きリノベーション工事ならびにリフォーム工事では、人生における色々な思い出や、大切にしたい記憶など、それぞれにたくさんの想いが詰まったお住まいに手を入れていくことが主となります。
〇シンボルツリー
今回の工事計画では、中庭部分は外部空間から内部空間に変わり、そして家族が集うことができる新しいスペースに造り替えていく・・このような計画になります。
ご家族での楽しい記憶が残る素敵なタイルデッキ、またその中にある長い歳月で育ったシマトネリコの木に対しても色々な思い出や想いを重ねるところがありますが、リフォーム工事の進捗に沿って解体や伐採ならびに抜根に着手する時がやがて訪れてしまいます。


解体工事前には”切り回し(きりまわし)”といって、主に設備関係やライフラインに関するところを先行してそれぞれ支障のないように整えていきます。




必要に応じて照明やコンセントを取り外したり、可愛らしいガーデンパンのデッキ水栓も取り外されてかつ閉栓をして、安心して解体工事に着手できるようにしていきます。
いよいよ伐採に取り掛かるようになるわけですが、シンボルツリーのシマトネリコもどことなく寂しげな感じで佇んでいるようにも見えるのは気のせいでしょうか。



約18年という長い歳月を、ご家族と共にこの場で育ってきたシンボルツリーですが、いざ文明の利器を用いて切るとなればそれはほんの一瞬のことです。
チェーンソーのアクセルを上げブーンッといったほんの一瞬で切れてしまいます。文字通りあっという間の出来事です。



それはほんの一瞬の出来事。
18年の歳月が一瞬です。
ほんの一瞬でこのシンボルツリーに重ねていた楽しい記憶がプツっとなってしまいました。
工事に伴い避けられない事だとわかってはいても、人の心というものはそう単純にさっと割り切れるものではないと思います。

ほんの一瞬の間で、後は根を残す状態になりました。

この状態での抜根作業は困難な為、ここから先はタイルデッキの解体も進めながら重機を用いて抜根作業に取り掛かるようになります。
ここで解体前にお客様のふとした一言が脳裏をよぎります・・・
『せっかくここまで育ったのに切っちゃうのなんか可哀そうだな。 。 。』
胸がクっと締め付けられる感覚がありますね。
リフォーム、リノベーションを進めるにあたってはいたしかたない事だと頭の中ではわかっていますが、ご家族の生活と一緒に育ってきた木にも生命が宿っていますので、そのお気持ちは十分に理解できます。
また生命ということだけでなく、生活に溶け込んだシンボルツリーに重ねた色々な思い出や大切にしたい記憶など、そのような想いがたくさんつまった場が一瞬でなくなってしまうことは、やはりどこか寂しい感覚があって当然のことだと思います。
形あるものはいずれなくなってしまうことは避けられませんが、人の心にある想いはずっとなくなることのない大切なものです。
『この想いを何か形にできないかな?』
『何かに使えないかな?』
『仮に使えとしたって一体何に??』
『この曲がりくねった木を、、どういう風に、、』
『一体何に、、どうする?』

『今すぐには思いつかないけど、でもこの想いを何か形にすることできないかな・・・』
私も気が小さく貧乏性なんですよね。。。
伐採した枝や幹が処分される前に、とりあえずザっと見渡してなんとなく枝ぶりのよさげなところを適当にとっておくことにしました。
この時は本当に何の目的もなくただ単にとりあえずとっておこうと。
全くアテがなかったのですが何かに使えないかなと。
もしも本当に使えなかったのならその時に処分すればいいかな・・ってくらいのぼんやりとした気持ちだった記憶があります。
基礎工事中も特に大事にするわけでもなく無造作に置いておく程度。
とりあえず捨てないように、また捨てられないようにしておこうってくらいの感覚だったし、しいていえば時間が経つことで具合よく木材が乾燥されて、もし何かに使える時がきたらそれはそれでちょうどいいかな?ってくらいの軽い気持ちでした。

私は、製材樹種や建築木材についてはある程度の知識は持ち合わせているつもりですが、庭木や立ち木といった樹木に関する知識は決して豊富ではありません。したがってその樹木の特性についても詳しいわけではないので、どのように扱ったらよいかということもよくわかりません。
同じ丸太とはいえ建築材で使う丸太系は一般的にもっと太いものが多いですね。数寄屋建築では比較的細い丸太を意匠も兼ねて使ったりしますが、建物の構造部材では比較的大きなものが使われます。
ちなみにこれは杉磨き丸太のタイコ梁と呼ばれる材料になります。
↓



丸太の両側面を製材で少しだけ挽き落とすと、ちょうど丸太の断面が和太鼓のような形に見えることからタイコ梁と呼ばれたりしています。
一昔前までは当たり前のように住宅の構造部材として使用されてきましたが、現在では林業家さんの減少や高齢化だったり、さらにそこに取り巻く社会情勢、また住宅そのものの作り方も変化してきて住宅業界での需要も著しく低くなっており、今ではほとんど使用されなくなってきているのも紛れもない事実であります。
またこのようなタイコ梁を加工できる大工職自体も、時代の変化と共に減少しているのも事実であり、今のところ増加していく様子は無いのかなといったところでしょうか。


でも今回は建築材ではなく樹木であって、かつ丸太というよりかは丸棒といった表現の方が適していると思います。
『これをどのように使ったらよいか』
『もしくは本当に使えるのか』
この時ばかりは全く想像すらできませんでした。
〇テレビボード
工事の進捗に伴い、外部だけではなく内部の解体作業にも取り掛かっていくようになるわけですが、天井や壁また床とは別に稀に家具類などの撤去処分も承ることがあります。今回のリフォームにつきましても、今お使いのテレビボードは色々と検討の上、結果的に処分という方向性となりました。

樹木同様に家具類などもご家族と共に暮らしてきた経緯があります。
一言に家具といっても千差万別であり、凄まじく高額の物からコスパの良いお手頃のものまで様々な種類の物があります。またその時代その時代のトレンドも顕著に反映されますので、時の経過と共に雰囲気の合う合わないということも起こりうる、、、そのような生活アイテムの一つかもしれませんね。
すぐ隣の部屋ではリフォーム工事真っ最中でありながら、解体工事や内部足場組立の進捗に伴い搬出されるタイミングを待っている状態です。


屋内でみると色濃く見えますが、太陽光の下では比較的明るく見えます。

全体的にはフラッシュ性の家具となっていますが、天板と側板、加えて扉材は積層の無垢材が使用されています。それによくよく見てみたら材質がなんとウォールナットだったんですね!建築材や家具の素材でいったら高級材でもトップクラスの部類に入る素材です!
「世界三大銘木」の一つとも言われます。
ここでまた樹木の時とは少し違った貧乏性の悪い癖が出てしまうんですよね。
『これをそのまま廃棄してしまうのはさすがに勿体ないよなぁ』
『これこそ何かに使えないかな?』
『でもウレタン塗装されちゃってるしどうしよっかな? そのままじゃ無理だし、でも塗装剥がすの面倒だな・・』
『使えるかな? 使えないかな? どうかな?』
『やっぱりこのまま捨てるの勿体ないからとりあえずとっておこうかな』
ってことで、外で全バラにしてウォールナット材のところだけとりあえずとっておくことに!
昨今昭和レトロブームも相まって、SNSやYouTubeなどでも昭和時代に焦点をあてた画像をチラホラ目にする機会が増えましたが、そこに映る家具などが現代の建物と雰囲気が合っているかと問われれば、きっとそれはNOという回答にならざるを得ないところがあったりします。
もちろん昭和だけに限らず、昭和から平成そして令和の時代に移り、時代の経過と共にライフスタイルや家具や生活に密接したアイテムなども、これらもごく自然に変化していっております。
そのような変化の激しいどんな時代であったとしても変わらないものがありますね。
“リメンバー Remember”
大切な思い出や大切にしたい記憶など、それはいつの時代になっても色褪せることのない心の中の大切な宝物だと思います。
新築以上に、リフォーム・リノベーションではお客様の実生活と密接に関わるようになりますので、様々な想いを軽視することだけはしないようにと自分に言い聞かせるようにしているつもりです。全てを理解することは無理かもしれませんが、お客様が大事にしている想いは特に大切にしたいなと心がけて取り組むようにしています。
“想いには想いで応えたい”
これがONE'S HOME +Rとしてのモットーです。
我々ができるのはその想いを大切にし、且つそれを形にしてお客様に提供すること。
知識や技術をできない理由に使うのではなく、技術屋である以上想いを形にする為に使わなくてはなりません。
それ以前にお客様の想いに対してなんとか形にしてあげたいという想いがなければ知識や技術も味方をしてくれません。加えて周りからおかしいと思われるくらいに自分が本気にならなければ、各職方だって惜しげなく本領の力を貸してくれません。
目的は幸せになること。
そのリフォーム”Reform”が、皆様にとってより幸せな気持ちに、より笑顔になっていただければ、ONE'S HOME +Rとして何よりも嬉しいことです。
シマトネリコの花言葉も調べてみました。
AIによる概要では
『葉先が鋭いことからポジティブな運気をもたらし、邪気を払うとされ、家族運にも良い影響を与えるとされています。』と掲載されていました。
素敵な言葉ですよね。
それなら尚更のこと、このシマトネリコの枝を何かに生かすことができないものかと。
そこに到達するまでに約半年間という時間がかかってしまいましたが、想いを強くいだいていればそのようになるんだなということも実感できました。
心想事成(しんそうじせい)と言うようです。
次回はこの想いを形にできた内容をお伝えできたらと思います。
・・・ ワンズホームの家づくりについて ・・・
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・・・・・・ ワンズホームとは ・・・・・・
私たちは、静岡県浜松市浜名区を中心に
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